お勧め絵本5月版「おかあさん」 【図書便り5月版】 2010-05-14 15:35 UP!

おかあさん 
シャーロット・ゾロトウ文
アニタ・ローベル絵
みらいなな訳
童話屋
おかあさん 
シャーロット・ゾロトウ文
アニタ・ローベル絵
みらいなな訳
童話屋

おかあさん 

シャーロット・ゾロトウ文

アニタ・ローベル絵

みらいなな訳

童話屋

 毛糸のおくるみを着て笑っているこのあかちゃん、わたしのおかあさんなのよ・・これはおかあさんが子どもだったとき・・写真立てやアルバムの写真を見せながら、女の子が人形に語りかけます。これは、おかあさんが学校に行ってたとき・・そしてこれは花嫁姿のおかあさん・・それからね、わたしがきたの、あかちゃんになって。

 今ここまでつながってきて、これからもつながっていく生命の不思議さ、いとしさを、幼い女の子の目を通した大好きなお母さんの半生を描くことによって語ります。ともすれば甘くセンチメンタルになりがちなテーマを、アニタ・ローベルの力強い絵がからりと楽しく描き出します。こんな家族のアルバムは「いのちをたいせつに」と100回いうより有効でしょう。特に年長さんに。

お勧め絵本5月版「おかあさん だいすき」 【図書便り5月版】 2010-05-14 15:32 UP!

おかあさん だいすき 
マージョリー・フラック文/絵
光吉夏弥訳
岩波書店
おかあさん だいすき
マージョリー・フラック文/絵
光吉夏弥訳
岩波書店

おかあさん だいすき 

マージョリー・フラック文/絵

光吉夏弥訳

岩波書店

 お母さんの誕生日に何かプレゼントをしたいと思った小さい男の子のダニーは、あげるものを探しにでかけます。途中出あっためんどりは、うみたての卵をひとつあげましょう、と言ってくれますが、たまごなら家にあります。次に出あったがちょうは、枕にするための羽を、山羊はチーズにする乳をあげましょう・・と言ってくれるのですがどれも家にあるものばかり、最後に牝牛が森のクマさんに聞いてみたら、と提案してくれます。そこでダニーはたった一人でクマさんに会いにいきます。クマさんが教えてくれたのは・・。

 首にぎゅっと抱きついて頬ずりすることを「くまだっこ」というのだそうですが、これはその「くまだっこ」のお話です。お母さんなら誰でもいちばん嬉しい贈りものにちがいありませんね。2、3才から年中さんに向くお話です。

 この本には後半に「おかあさんのあんでくれたぼうし」というお話が入っています。大好きなお母さんが編んでくれた素的な帽子をかぶった男の子は、会う人ごとに自分の帽子と取り替えようと言われます。しまいには王様に金の冠と取り替えようと言われますが、とうとう取り替えませんでした、という有名なお話です。こちらは対象年齢が小学校低学年ぐらいなので、小さい人には前半だけ読んであげてるといいと思います。

うさぎさん てつだってほしいの
シャーロット・ゾロトウ文
モーリス・センダック絵
小玉知子訳 冨山房
うさぎさん てつだってほしいの
シャーロット・ゾロトウ文
モーリス・センダック絵
小玉知子訳 冨山房

うさぎさん てつだってほしいの

 シャーロット・ゾロトウ文

モーリス・センダック絵

小玉知子訳 冨山房

 意図的に言葉をコントロールしながら気持ちを相手に伝える、というのはかなり高度なテクニックです。この絵本の主人公の女の子は、お母さんの誕生日にプレゼントするものを探していますがなかなかみつかりません。「うさぎさん てつだってほしいの」と頼まれたうさぎは女の子と一緒にいろいろ考えます。たとえば「お母さんは赤いものが好きなの」という女の子に、うさぎは毛糸の腹巻、赤い屋根、赤い小鳥、消防自動車・・と赤いものを提案します。腹巻なんか適当じゃないし屋根は家にもある、お母さんは小鳥は外の木で楽しそうに歌っているのが好き、消防自動車はすきじゃない・・そこでたわわに実ったりんごの木の絵が登場します。この絵本は全編ほとんど二人の会話でなりたち、古風で美しい印象派を思わせる絵が状況を説明していきます。プレゼントが決まるまでに、普段の生活のなかでどんなに女の子がお母さんをよく観察しているかがわかります。そしてそれはとりもなおさず、どんなにお母さんを愛しているかということなのです。年中、年長に。